文田健一郎 「ふがいない」涙、涙、涙の銀 父に叩き込まれた「投げてなんぼ」精神 最後まで見せられず(スポーツ報知)

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出典元:スポーツ報知

◆東京五輪 レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級(2日・幕張メッセ)

 男子グレコローマンスタイル60キロ級決勝で、2017、19年世界選手権王者の文田健一郎(25)=ミキハウス=は、ルイスアルベルト・オルタサンチェス(キューバ)に1―5で敗れ、銀メダルだった。グレコでは1984年ロサンゼルス五輪52キロ級の宮原厚次以来の金メダルはならなかった。

 残り1秒を切った。文田が諦めたかのように両手を膝につくと、終了のブザーが鳴った。ノーシードのキューバ選手に完敗して銀メダル。「すごい悔しい。ふがいない結果に終わってしまって本当に申し訳ない。相手の対策を自分の実力が上回れなかった。まさにそれだけ」。マットを下りると悔しさがこみ上げ、コーチの胸で泣きじゃくった。

 開始1分で場外に押し出され先制を許した。その後も消極性を取られて0―2。腹ばいの体勢からのスタートで体を返され0―4で折り返すと、最後まで仕掛けられずに試合を終えた。「投げを狙っていたけど、結果それで自分が下がる形になってしまって、そこを押し込まれたというのが敗因。投げが通用しなかった」と肩を落とした。

 代名詞のそり投げが不発に終わった。父・敏郎さん(59)は山梨・韮崎工で監督を務め、12年ロンドン五輪王者の米満達弘(34)を育てた名伯楽。「投げてなんぼ」の精神を叩き込まれた。小学6年から、週末には朝8時から4時間、マンツーマンで取り組んだ。できるまで反復練習の繰り返し。悔しくて泣きながら投げた。体に染み込ませた「一番自信がある技」に持ち込めないまま初の五輪を終えた。

 ロンドン五輪の観客席で見た米満の金メダルに「自分もいつか」と胸を熱くし、表彰式で君が代を聴きながら身震いした。13年には東京での五輪開催が決まった。「東京で金メダル取りにいくぞ」。父の言葉にうなずいた。時々、酔っ払った父から電話が来る。「健一郎、しっかりやれよ」。うっとうしく感じる時もある。日本オリンピック委員会(JOC)から五輪の公式服装が届いたときに真っ先に父を思った。「父が僕に行ってほしかった舞台。一番喜んでくれているはず」。写真をLINEで送った。

 17年の世界選手権を制して以降は海外勢のマークは厳しさを増し、投げ技に持ち込めない展開が続く。「自分は投げしかないので。これからも投げをやめるつもりはない。まだ父から教わった『投げるレスリング』を世界に通用させられていない。3年後に父が教えてくれたレスリングは世界一というのを証明したい」。24年パリ五輪で、この日の借りを返す。(高木 恵)

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