野球にはない「DP」「FP」「リエントリー」で戦略の幅が変わる…ソフトボール観戦講座(スポーツ報知)

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出典元:スポーツ報知

2000年シドニー五輪銀メダリストで、大会中はスポーツ報知の評論家として紙面に登場する増淵まり子さん(41)が、ソフトボール特有のルールについて解説。野球と異なる点もあるこの競技の見方をお伝えします。

【図解】エントリーとは?

 13年ぶりに五輪で実施されるソフトボール。選手起用で特有のルールの「DP」(打撃専門)や「FP」(守備専門)、「リエントリー」を採用することで、五輪では登録15選手の能力を効果的に生かすことができる。

 日本代表で投打二刀流の藤田投手を例に挙げると、「7番・DP」と「7番・投手」で先発出場した場合では戦略の幅が変わる。

 増淵さん(以下増)「DPやFPは無限の可能性を秘めるルール。DPを使えば、藤田投手が一度DPを解除してマウンドに上がり、その後降板しても打者では試合に残れます。7番・投手で出ていたら、マウンドを降りる際に打者も含めて交代します。したがって、DPを使えば二刀流を有効活用できるのです」

 また、「リエントリー」は代打や代走、守備固めなどワンポイント起用に有効となる。

 増「例えば1点を争う展開の2死二塁。守備側はホームで刺したい場面で強肩の選手を外野に投入し、次の球から元に戻すことができます。投手が走者となった際、負担を減らすために代走を起用するケースは多く見られます」

 日本の宿敵・米国は投手と野手を兼ねた2選手を選出している。

 増「米国は、私が出場したシドニー五輪からルールを最大限に活用して戦っていました。投打二刀流がチームに2人以上いると、さらに戦い方は広がります」

■新ルール「テンポラリーランナー」

 ◆ソフトボール特有の選手起用

 ▼DP(DESIGNATED PLAYER) 先発する打撃専門選手。野球のDHと異なるのは守備にも就ける点で、どこの位置に就いてもいい。

 ▼FP(FLEX PLAYER) 守備専門選手。FPはDPの打順を兼ねることもできる。

 ▼OPO(OFFENSIVE PLAYER ONLY) 試合途中でDPが守備に就いた場合、そのポジションにいた選手は守備位置がなくなるので、その間は打撃専門選手のOPOとなる。

 ▼リエントリー 先発起用された選手はいったん試合から退いても、一度に限り再出場が可能。

 試合のスピードアップを図り、前回08年北京五輪後、15年に国際連盟で新設されたルールが「テンポラリーランナー」。2死後に捕手が塁上にいる場合、前の打順の選手を臨時代走として送ることができる。攻守交代で捕手がプロテクター、レガーズなどを着用するのに時間がかかるため、採用された。

■上野直球は体感約171キロ

 塁間距離は野球の27・431メートルの約3分の2で18・29メートル。投手と捕手の間は13・11メートルで、野球の18・44メートルより約5メートル短い。そのため、打者の投球への体感速度は球速プラス50キロとされる。上野は最速121キロなので体感は約171キロとなる。

 増「球が速いので投げてから判断していては打てません。世界トップ選手は投手の癖や傾向などのデータを頭に入れ、投球前に球種を見抜いて打ちにいくことがほとんどです」

 塁間は距離が短く、内野手はゴロを捕球時に一度でも捕り損なえば内野安打になることも。

 増「内野守備では位置取りが大事。同じ打者でも投手や球種、コースによって変えたり、ここでもデータを生かして守ります。スピーディーな展開も魅力の一つです」

■ライズ=落ちない

 日本代表エース・上野由岐子は主にストレート、チェンジアップ、ライズボール、ドロップ、スライダー、シュートの縦横6種類の球種を操る。その中でも下手投げならではの球種が、増淵さんが現役時代に得意としてきたライズボールだ。

 増「浮き上がってくるように見える変化球。実際には目の錯覚で(軌道が)“落ちない”球です。リリース時、ボールにバックスピンをかけることで、下から上の軌道を描くことができます」

 この球種は、走者を進塁させたくない場面で生きるという。

 増「フライを打たせやすい球なのでインコース高めに投げてバントを失敗させたり。打者の目線を上げることにも有効です」

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