第35回全日本大学女子駅伝対校選手権(報知新聞社後援)は29日、宮城・弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)スタート、仙台市役所前市民広場ゴールの6区間38・0キロで行われる。シード権をもつ昨年上位8校(松山大、立命大、名城大、京産大、大東大、大院大、日体大、東洋大)と、各地区予選を突破した17校、オープン参加の東北学連選抜の計26チームが争う。昨年初優勝した松山大は、主軸のリオ五輪3000メートル代表・高見沢安珠主将(4年)ら4人が残り、総力戦で連覇に挑む。
松山大は昨年の初Vメンバーから、前主将の中原海鈴(22)=TOTO=ら2人が卒業したが、昨年6区で区間新の高見沢安ら4人が残った。
大西崇仁監督(48)のもと、1か月半に及ぶ今夏の大分合宿では多い日で約30キロを走り込むと、愛媛に帰ってからは3000メートルを9分台前半ペースの実戦練習で強化。同監督は「昨年は他チームのブレーキで勝てただけ。まだまだ強豪には及ばないので、追い付きたい」と挑戦者の姿勢を崩さない。
チームのエースはやはり、リオ五輪も経験した高見沢安だが、決して大黒柱だけに頼るチームではない。主将と同じ4年生で、大学3年間ケガに泣かされてきた上杉円香は「昨年の仙台では、あまり喜べなかった。すごいね、とか言われるが、すごいのは走った6人だと思った。今年は最後、4年生として何かできるものはないか、という思いでやっている」。後輩選手のケアなど高見沢主将をサポートしつつ、練習では積極的に先頭を引っ張り、ラストイヤーにかけている。
昨年初Vを経験している3年生コンビもカギを握る。2区で11人抜きした緒方美咲と、3区で快走した5000メートルがチーム最速15分46秒09の古谷奏だ。緒方は「昨年は好調にハマッただけ。今年は調整して仙台にピークをもっていく。流れを変えたりつくったりする走りをしたい」と2年連続の爆走を予感させる。