出典元:スポーツ報知
◆フェブラリーS追い切り(2月17日、美浦トレセン)
今年のJRAのG1開幕戦となる第38回フェブラリーS(21日、東京)の追い切りが17日、東西トレセンで行われた。JRA・G1初制覇を目指すアルクトスは美浦・坂路での3頭併せで前哨戦からの上積みをアピール。松末守司記者が「調教Zoom IN」で迫った。
【データで見る】アルクトスの血統、成績
【田辺騎手に聞く】
―アルクトスは美浦・坂路でナンノコレシキ、タイドオブタイム(ともに3歳未勝利)と併せ馬。2頭を追走し、51秒8―12秒2。動きはいかがですか。
「ばっちりだと思います。自分のリズムで走らせました。最初から最後まで思い通りの手応えで来た。1回使った効果で息遣いとかそういう面はしっかりしている」
―昨年は南部杯(2着)からのぶっつけで9着。今回は根岸S(4着)から中2週での挑戦です。
「叩いた方がいいと思っていた。もともと仕上がりにくい馬で、フェブラリーS一本でいくと相当な量の調整をしなくてはいけない。そういうのもあって、ひと叩きすることをみんなで選んでもらいました」
―東京のダート1600メートルです。ポイントは。
「僕の考えですが、スタートを出てから、前(の位置)を取るのか下げるのかを、できる馬が一番対応しやすい。アルクトスは前走、1400メートルは久しぶりだったけど、それで先行力を少し補ってくれて、行くか下げるかを選べるような感じで、対応しやすくなっていると思います」
―抱負を。
「絶好の舞台なのでいい結果が出るように頑張ります」
【調教比較】
前走はフェブラリーSを大目標においての調整。鞍上が「間隔が空くとこんな感じなのかな」と話したように動きは決して本物ではなかったが、根岸S時の最終追いが坂路で53秒8だったのに対し、今週は無理せずとも51秒8の好時計が出た。走りに躍動感が生まれて、ラストの伸びも抜群と、前走からパフォーマンスを上げてきた。
【松末のジャッジ】
昨年はぶっつけで挑んだが、栗田調教師が「フェブラリーSにどういう形でいくのがいいか、オーナーと話して、1回使うことを決めた」と話したように、臨戦過程を変えてきた。以前はレース後のダメージが大きく、連戦できなかったものの、ここにきて体質が強化され「理想のローテ」を組めたことは強調材料。舞台も好転し、チャンスは大きいとみる。