『クロノジェネシス』人馬一体、心の炎を燃やす~第65回有馬記念回顧~(テレビ東京スポーツ)

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出典元:テレビ東京スポーツ

「混戦」「主役不在」……今年の有馬記念の戦前、こんな言葉があらゆる原稿内で見られた。何を隠そう、筆者もこのサイトに「絶対王者不在の混戦模様」と書いたのだから。

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当たり前だがサラブレッドは文章も読めないし、物言わぬ動物である。しかし、もし今回の有馬記念の各紙、各サイトの寸評を読んでいたら、間違いなく闘志を燃やしていたことだろう。

パドックを周回する出走各馬の様子を見ると、外目を周回する者、闘志をたぎらせチャカチャカと首を動かす者、さらには前を周回する馬を追い越しそうになるほど先走る者など……「俺・私が主役だ!」と言わんばかりの熱さを感じさせる馬が多かった。

その中で最も燃えていたのが、クロノジェネシスだった。思えばこれまでもこの馬が主役となる時は「混戦」「主役不在」という言葉が戦前に飛び交うことが多かったように思う。

例えば昨年のオークス。結果的に単勝1番人気に支持されたラヴズオンリーユーが勝利したが単勝オッズは4.0倍と高め。3着だった同馬も単勝は4.1倍と混沌としたレースならではの売れ方となっていた。

そしてこの馬がGI初制覇を飾った秋華賞は単勝10倍以下に5頭がひしめき合うという文字通りの大混戦。その中でクロノジェネシスは桜花賞、オークスともに3着ながらぶっつけ本番の臨戦過程が嫌われて4番人気止まり。馬券的にはおいしい配当となったが、絶対的な女王に君臨したとは言い難い内容だった。

デビュー以来、12戦して掲示板を外したのはたったの1度だけという堅実さがクロノジェネシスの魅力だが、堅実ゆえに強烈なインパクトが残せない。今年の宝塚記念で2着に6馬身差をつける圧勝を見せても、レース直前に降った雨で他の馬たちが力を出し切れなかったことで過小評価された節がある。

だからこそ、有馬記念のファン投票でこの馬が稀代のアイドルホース、オグリキャップが記録した歴代最多の投票数を上回った時は驚きの声が上がった。それくらい地味な印象が拭えない彼女がGIレースの晴れ舞台で初めて1番人気に支持されたのだから、闘志を燃やすのはある意味、当然のことだろう。

 だが、その燃えたぎる闘志はほんのちょっとだけアダになった。走りたい思いが強すぎたのか、クロノジェネシスはスタート前、前脚をバタバタと動かしていたが、その瞬間にゲートが開いたため、出遅れた。好位から追走するのがこの馬のいつもの勝ちパターンだったが、この日は10番手以下でレースを進めることに。

GIを1番人気で迎えるのはクロノジェネシスも初めてだが、鞍上の北村友一もまた、GIを74回目の騎乗にして初めてのこと。それだけにいつもと違う道中のポジショニングに動揺しても不思議はなかったが、その騎乗には不安の色は見られない。

むしろフィエールマンやラッキーライラック、さらにはカレンブーケドールといった有力馬たちを見ながらレースができるこの位置がベストポジションと言わんばかりの余裕を見せていた。

その背景にはデビュー以来、ずっとこのコンビでレースに挑んできたという人馬の信頼関係があったのだろう。鞍上の意のままに鞍下の馬も動く――向こう正面過ぎにポジションを押し上げていった時の様子はまさに人馬一体という言葉を体現するものだった。

そして迎えた、最後の直線。クロノジェネシスは先頭に立っていたフィエールマンを捕まえるべくスパートを掛けると、残り100mの時点で叩き合う展開に。

追いすがるフィエールマンを振り切って先頭に立つと、その外から伏兵、サラキアが迫ってきても何も動じることなく先頭でゴールイン。史上最多の投票数、そして自身初となるGIレースでの単勝1番人気に応えた勝利は春の宝塚記念に続くグランプリ春秋制覇を達成した。

「混戦」「主役不在」と下馬評では散々こき下ろされた一戦だったが、その中で彼女は周囲の雑音を完全に封じるが如く、力でねじ伏せるように勝利し、激動の年となった2020年の競馬界を締めくくり、強い牝馬の時代を受け継ぐ女王の座に君臨した。

レース後のインタビューで北村友一は「今年未対戦だった3冠馬2頭(コントレイル、デアリングタクト)に譲らないように、主役で引っ張っていく存在であってほしい」とクロノジェネシスの今後について語っていたが、クロノジェネシス自身も同じ思いでいることだろう。

来年もまた、今年のように語り継ぎたくなるような名勝負がクロノジェネシスをはじめとしたスターホースたちから生まれることだろう。2021年の競馬が早くも楽しみになってきた。

■文/秋山玲路

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