出典元:サンケイスポーツ
フィギュアスケート・全日本選手権第2日(26日、長野市ビッグハット)世界選手権(来年3月、ストックホルム)代表最終選考会。男子は羽生結弦(26)=ANA=がフリーで215・83点を出して前日のショートプログラム(SP)に続いて1位となり、合計319・36点で5年ぶりの優勝を果たした。日本スケート連盟の選考基準を満たして代表に決まった。5連覇を狙ったSP3位の宇野昌磨(23)=トヨタ自動車=は2位。
以下、羽生の一問一答。
--2日間演技して
「(新型コロナウイルス禍で厳しい)こういう状況でいい演技ができてよかった」
--フリーの演技を振り返って
「一つ一つに意味を込めている。やっぱりジャンプを完成させないと伝わるものが伝わらなくなる。今季初戦とはいえ自分が伝えたいこと、このプログラムで見せたかったものは見せられた」
--振り付けでこだわった部分は
「全部です。何よりもジャンプをシームレスに跳べたっていうのが、一番表現として完成できたよかったところ」
--コロナ禍により価値観は変わったか
「スケートができることが当たり前じゃないと痛感した。僕らよりも苦しんでいる方はいる。先が見えない労働を強いられている方も。自分が(全日本に)出場したことで、(見た人にとって)何かの活力になれば」
--1人で練習して悩んだ時期も
「年寄りみたいな感覚があった。どんどん技術的に落ちるんだろうなと。4回転半を練習すれば、他のジャンプは崩れていくし、足も痛くなる。悪いスパイラルに陥る中で、長年経験してきたこと、平昌(冬季五輪)だったり、うまくできたことを生かして、いい練習ができるようになった」
--世界選手権の代表入りを目指して今大会に出場した
「世界選手権があるかどうかは自分にとって大きなこと。開催されるかは、まだ分からない。世の中の状況を見ながら、最大限の努力をしていきたい」
--北京冬季五輪の位置づけは
「東京五輪ができてない状況の中で、冬の五輪のことを考えている場合じゃないというのが個人の意見。開催してほしい思いはあるし、優勝したい気持ちもある。出る出ない、それまで現役を続けるかではなくて、そこに向けてはシャットダウンしている」
--今後カナダに戻るつもりは
「世の中がどうなるか分からない。今回やってきたトレーニングは間違っていなかった。日本だろうが、カナダだろうが、4回転半を回り切って降りるという技術的な向上を目指したい」