【こちら日高支局です・古谷剛彦】史上初の3代ダービー制覇に挑むディープボンド(スポーツ報知)

筆者にとって、41回目のダービーを迎える。まだグレード制はなく、八大競走が真のビッグレースという時代に競馬を見始めただけに、今もなおクラシック、特にダービーへの思いは格別だ。昭和から平成初期までは、ダービー馬になっても、種牡馬苦難の時代だった。しかし、トニービン、ブライアンズタイム、サンデーサイレンスと、大物輸入種牡馬が初年度産駒からダービー馬を輩出すると、その流れは一気に変わった。

 「ダービー馬はダービー馬から」を初めて観たのは、91年トウカイテイオーだった。無敗の3冠馬から無敗の2冠馬が生まれたことは、ルドルフの競馬を見ていただけに、鳥肌が立ったのを今でも思い出す。今ではネオユニヴァースからロジユニヴァース、タニノギムレットからウオッカ、キングカメハメハからドゥラメンテとレイデオロ、そしてディープインパクトからは5頭ものダービー馬が誕生。世代の頂点に立った馬が、種牡馬としても真のチャンピオンに君臨する時代へと移り変わった。このことこそ、日本競馬の繁栄の象徴と言える。

 今年は、シンボリルドルフ→トウカイテイオー以来、コントレイルには無敗の父子ダービー制覇の偉業が懸かっている。そして、日本競馬の歴史で、3代に渡るダービー制覇はいまだにない。父系をつなげることの難しさを改めて感じる。しかし、京都新聞杯を制したディープボンドが、ディープインパクト→キズナと続く史上初の快挙に挑む。

 コントレイルとコルテジアを生産した(株)ノースヒルズ、そしてディープボンドの村田牧場は、いずれも新冠産馬。そして、ガロアクリーク(笠松牧場)、ブラックホール(杵臼牧場)、ウインカーネリアン(コスモヴューファーム)、ビターエンダー(桜井牧場)といった日高地区の生産馬が、ダービーに駒を進めた。一生に一度の夢舞台である子供たちを、東京競馬場で応援したいという思いは、生産者の方々には強いはずだ。無観客開催のダービーには寂しさはある。しかし、間違いなく記憶に残るダービーにもなる。競馬を愛する人々が、今まで以上に声援を送ってくれるはずだ。(競馬ライター)

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