東京五輪金メダルは夢のまた夢。アジアにすら通用しない「ジャパンズウェイ」戦略の敗北【AFC U-23選手権】(フットボールチャンネル)

【広告】    レイコップ

コードレススティッククリーナー

使い勝手はコードレスが一番!

出典元:U-23日本代表を率いる森保一監督【写真:田中伸弥】

【日本 1-2 シリア U-23アジア選手権・グループB第2節】

 サッカーU-23日本代表は12日、AFC U-23選手権(東京五輪アジア最終予選)でグループリーグ敗退が決まった。開幕から2連敗。だが、もはや戦う前から負けていたのかもしれない。

【グループリーグ順位表】AFC U-23選手権

 森保一監督の曖昧さへの批判もあるだろう。即興性に頼りがちな攻撃、そこから守備への切り替えの局面でのもたつき、被カウンター時の拙守、試合中の修正力の乏しさなど、とりわけ戦術面での物足りなさが目立った。

 しかし、これは日本サッカー界が自国開催の東京五輪で結果を残すために進めてきた強化がもたらした結末だ。森保監督が掲げる「金メダル獲得」が夢のまた夢どころか、届く望みのない目標であることが白日の下に晒され、アジアでも中堅国であるという現実を受け止めざるを得ない状況になった。

 選手たちに責任を押しつけるのはあまりに酷だ。かといって指揮官が全責任を負うべきでもない。最も問わなければならないのは、「ジャパンズウェイ」とは何だったのかということだ。この定義が曖昧な言葉によって、日本サッカーの未来もぼんやりとした捉えようのないものになってしまった。

 日本サッカー協会の田嶋幸三会長などがたびたび口にする「ジャパンズウェイ」という言葉には、「日本らしさ」「日本らしいサッカー」「日本人の良さを生かしたサッカー」といった表現が付随することが多い。

 これらは言葉の意味が定義されておらず、非常に曖昧なものだ。例えば「他国にフィジカルで劣るが、俊敏性では勝る」「協調性に長けており連係プレーでは他国よりも優れる」といった科学的根拠のない印象論が「日本らしさ」として語られることが多い。

 そうやって人によって違う「日本らしさ」についての考え方が、「ジャパンズウェイ」の先に設定する目標と、そこまで向かうまでのプロセスを曖昧にしてしまう。「日本らしいサッカーで東京五輪で金メダル獲得を」と叫んでも、その中身に具体性が全くなく、「どうやって?」という疑問や選択肢は無限に存在し続けてしまうのだ。これは東京五輪に限らず、どんな場面にも言えるだろう。

 論理的根拠に基づいた具体的かつ明確な目標を設定し、それを達成するまでの合理的なプロセスを検討している国やクラブは強くなる。仮に運営組織の力で劣っていたとしても、アジアの国々は「五輪」という目標に向けて、様々なやり方でモチベーション高く、勝つためのチーム作りをしてきていた。サウジアラビアもシリアもそうだ。

 では、日本はどうだったか。すでに東京五輪出場が決まっているものの、「どうやってメダルを獲得するか」のプロセスに関する論理が曖昧すぎて、誰も正解がわからないまま強化を進めようとしていなかったか。結果、森保監督すらも選手に与えるべきものを見失い、本来施せるはずだった戦術的な指導もやりきれないままピッチに送り出すことになってしまったのではないか。見通しの甘いまま設定された目標と、それに伴って策定された具体性を欠く戦略では、もはやアジアにすら通用しなかった。

 AFC U-23選手権で初めてのグループリーグ敗退は、戦略としての「ジャパンズウェイ」の敗北であり、問題の本質をしっかりと見極めた上で、「日本らしさ」を重視してきた日本サッカー界の将来像を真剣に見直すきっかけとしなければならない。もし自国開催でなければ、五輪に出場できていなかったという現実を重く受け止める必要もあるだろう。

【広告】

日本最大級のビデオオンデマンド

無料トライアル実施中!




コメントは受け付けていません。