出典元:月刊バスケットボール
沖縄アリーナで8月30日に行われたFIBAワールドカップ2023アジア地区予選Window4の日本対カザフスタンの一戦で、男子日本代表が73-48で快勝を収めた。
カザフスタン戦の日本代表
前半はやや重い展開となり27-27。しかしニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)のフリースローで先行した第3Qは、トランジションで富樫勇樹(千葉ジェッツ)のパスを受けた井上宗一郎(サンロッカーズ渋谷)の3Pショットなどで14-2のランを展開し、一気に41-29と主導権を握る。その後も河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)を中心としたアグレッシブなディフェンスからのトランジション・オフェンスが爆発。ワールドカップ本番の会場となる沖縄アリーナは日本の戦いぶりに大いに沸いた。
試合後コート上で行われたインタビューでは、馬場が後半の攻勢を“河村劇場”と評する場面もあったが、7アシスト、5スティールの河村はコート上の空気を瞬時に変えるような存在感を見せ、勝利に大きく貢献していた。
[試合結果]
日本 73(14 13 22 24)
カザフスタン 48(13 14 10 11)
●日本のトップパフォーマー
西田優大(三河) 13得点、フィールドゴール成功率60.0%
馬場雄大(FA) 11得点、5リバウンド
ニック・ファジーカス(川崎) 8得点、8リバウンド
河村勇輝(横浜BC) 7得点、7アシスト、5スティール
井上宗一郎(SR渋谷) 9得点、3P成功率50.0%(6本中3本成功)
比江島 慎(宇都宮) 8得点、フィールドゴール成功率50.0%、7リバウンド
日本はこの勝利でワールドカップ予選通算成績が3勝5敗となり、現在グループFの5位。チームとしては、ディフェンス面の威力が増しトランジションオフェンスで得点を重ねられている一方で、この日は3P成功率が20.0%(35本中7本成功)の精度が今一つ不安定だ。またシューティングだけでなく、全般において練習で発揮できている本来のパフォーマンスを試合で即座に発揮できることも、この日を見る限り“宿題”のようにも感じる。2次予選の残り4試合で登録メンバーは試合ごとに変わっていくかもしれないが、これらの要素をきっちり仕上げ、安定感のある戦いをしていきたいところだ。本番までは残り1年を切っている。