出典元:月刊バスケットボール
グループラウンドを終えたFIBA U17女子ワールドカップ2022は、7月13日に準々決勝進出決定戦(ラウンドオブシックスティーン)が行われ、U17女子日本代表がスロベニアと対戦した。スロベニアはグループラウンドで、日本がU16アジア選手権決勝で敗れたオーストラリアを87-80で倒した強豪チーム。しかし日本は前半を32-26の6点差で折り返すと、第3Q終了時点で11点差までリードを広げる優位な展開を維持し、最終クォーターのスロベニアの猛攻をしのいで64-58で勝利し、今大会のベスト8入りを決めた。
<写真>スロベニアに勝利した日本代表選手たち
2日前のグループラウンド最終戦では、ベルギーを相手に55-53とリードしていた残り3分以降に2-7の逆転ランを食らって敗れる悔しい思いをした。しかしこの日は、終盤スロベニアのゾーンに苦しみながらもよいところで東 紅花(福岡大付属若葉高)、柴田柑菜(京都精華学園高)、佐々木杏花(柴田学園大附属柴田学園高)らの3Pショットで得点をつなぎ、ディフェンスでもインテンシティーを下げることなく戦って逃げ切った。
日本は準々決勝で優勝候補のアメリカと対戦する。アメリカはU16アジア選手権銅メダリストの韓国を114-29という一方的な展開で下して8強入りしたチームだが、日本の若者たちがひるまず全力でぶつかる姿に期待だ。勝てば準決勝は、2試合目で敗れたハンガリーとカナダの勝者が相手となる。
[ベスト16ラウンド 日本戦結果]
日本 64(16 16 16 16)
スロベニア 58(18 08 11 21)
・日本トップパフォーマー
八木悠香(京都精華学園高) 15得点、7リバウンド、3スティール
東 紅花(福岡大付属若葉高) 14得点、FG成功率50.0%、3P成功率57.1%
三次真歩(広島皆実高) 6得点、6アシスト
※FG=フィールドゴール
[試合後コメント]
・薮内夏美HC
――ゾーンへの対応について。
「準備していたゾーンアタックがあったのですが、今日のスロベニアの大きく仕掛けてくる1-3-1には正直苦労しました。しかし選手たちがしっかりアジャストして、最終的にシューターが打つべきところで3Pショットを打てたと分析しています」
――ディフェンスの良かった点。
「私たちは40分間フルコートでプレッシャーをかけ続けるということを言い続けてきました。その結果相手は徐々に体力を消耗し、良い形でセットプレーに入ることができず、3Pショットを気持ちよく打つことができなかったのではないかと思います」
――何度かターンオーバーからのカウンターをやられたことについて。
「ボール運びとエントリーは今課題にしているところでもあります。それを修正すれば…。次のアメリカもかなりプレッシャーがあるので、引き続きしっかりと調整していきます」
・東 紅花
――どんな気持ちでシュートを打っていたか。
「昨日はボールもあまり触れてなくて、あまり自分の中でも思うようにプレーできていなかったので、今日はもっと自分らしく良いプレーを出して3Pショットの強みを出すようにしようと思っていました。昨日入らなかった分、今日は入って良かったと思います」
――次戦に向けて。
「もっとディフェンスもハードについて相手を削って、オフェンスでは3Pショットもたくさん決めるようにするけど、ドライブやアシストなどいろんな面でチームが勝てるように貢献していきたいです!」