出典元:BBM Sports
8月3日から行われる徳島インターハイの出場を懸けた近畿高校総体は3日目。女子400mHで58秒台決戦が繰り広げられた。58秒69で内藤香乃(北摂三田高3年・兵庫)が優勝。2位の瀧野未来(京都橘高・京都)は高2歴代5位の58秒73をマークした。
インターハイ近畿地区予選の女子400mHが好レースに湧いた。内藤が58秒69で勝ち、瀧野が高2歴代5位の58秒73で2位。今季高校リスト1位&2位のハイレベルな競演を見せた。
1週間前のU20日本選手権で59秒40をマークして優勝を飾り、100mHでも13秒84の自己新で3位に入賞した内藤。「スケジュールはめちゃくちゃきつかった」と苦笑するが、決勝前日の準決勝で「力を残して走りましたが、タイム(1分00秒35)は悪くなかった」と好感触をつかんでいた。
迎えた決勝は、「準決の後、チームメイトにアイシングやマッサージをしてもらい、今日は脚が軽かったので、いけるかなと思っていました」と言い、チームに支えられてのベストレースとなった。
6レーンから飛び出した内藤は「突っ込んだ感覚はありませんでした」と言うものの、前半から瀧野らにワンテンポもツーテンポも先行した。ハードル間の16歩(5台目まで)、17歩(8台目まで)もうまく切り替え、トップで直線へ。終盤、10台目までの18歩で「追い風が強くて足が詰まり、ハードル前で減速してしまった」(内藤)こともあり、後半に自信を持つ瀧野が猛追してきたが、余力を振り絞ってフィニッシュした。
「私は400mが遅い。58秒くらい。今日のヨンパーと同じくらいかも」と内藤。その弱点をなくそうと、冬は走力磨きに注力した。[300m+100m]3セットなどのメニューで走力強化。100mHの自己記録は高校1年時の14秒23から前述の13秒84へ飛躍を遂げた。
スピードのベースアップを近畿大会で400mHにもつなげることができ、昨年のインターハイ準決勝でマークした59秒09の自己記録を「やっと更新できた」と笑顔を見せた。
58秒台対決を制した内藤は「インターハイは優勝することと、57秒台。すごく出したい記録です」と夏の展望を描く。ハードル間の歩数パターンは、「ようやく定着してきたかな」という段階。未完成なだけに、記録のさらなる飛躍も期待できる。
2位の瀧野は初の60秒切りで、一気に58秒台。ポテンシャルの高さを発揮したが、「前半の突っ込みが足りないと痛感しました。得意な後半を生かせる前半の走りにしないと」と課題を感じていた。3位は岸本礼菜(咲くやこの花高1年・大阪)。1分00秒25の高1歴代3位と健闘した。