出典元:スポーツ報知
将棋・藤井聡太五冠(19)=竜王、王位、叡王、王将、棋聖=が18日、京都・北野天満宮を正式参拝した。
第7期叡王戦で出口若武六段(27)をストレートの3連勝で破り、同タイトル史上初の連覇を達成。同所は叡王戦第5局の対局場で、「学問の神様」菅原道真をまつった全国天満宮総本社の神殿で玉串を奉てんした。
将棋は道真が生きた平安時代に始まったとされる。令和の天才児は「学問の神様、また芸能の神様でもあるということで、身の引き締まる思い。より一層、将棋に精進していきたいという思いを強くした」と決意を新たにした。
だが、若き勝負師は「天神さん」を参った後、“マイッタ”を連発することに。参拝後、境内で行われた「子ども将棋大会」の表彰式に参加し、ちびっ子棋士からの無邪気な質問攻めにタジタジとなった。
「苦手な戦法は?」のストレートな問いかけには、「その質問は、ちょっとここでは…」と困り顔。「AI研究は一日にどれぐらいしていますか」の質問にも「具体的に何時間とは、ここでは申し上げられません」。叡王挑戦者・出口の師匠で常務理事の井上慶太九段(58)も同席して見守る中、手の内は明かさなかった。
22日には名人初挑戦を目指し、順位戦A級1回戦(VS佐藤康光九段)が行われる。「A級で楽しみな対戦相手は?」には「うーん…。なかなか…」と“長考”し、「今までで一番強いのは誰ですか」には「厳しい質問。ちょっと具体的には申し上げられないです」。素直に“投了”を告げた。
一方、「明日(19日)は父の日。何か(父親に)あげますか」には「まったく把握していなかった。知ってしまったので、何か用意しないと」。子どもたちに教えられる場面もあった。
今後の目標の問いには「一番は将棋の内容を良くすること。面白い局面に多く出合えるように」。来月19日は20歳の誕生日。10代の「藤井クン」の最後の1か月が始まった。(筒井 政也)