出典元:スポーツ報知
◆全道高校体育大会◇サッカー▽男子準決勝 札幌光星2-1帯広北(17日・網走スポーツ・トレーニングフィールド)
札幌光星が1994年以来、28年ぶりに全国切符を勝ち取った。準決勝で帯広北に2―1で逆転勝ちし、第2代表となった。今季から4チーム制にし、72人の全部員にチャンスを与える体制が底上げにつながった。
涙と歓喜が入り混じった。札幌光星にとって28年ぶりの全国出場。MF土井駿輔主将(3年)は「目標だったが、それが現実になって。夢みたい」と漏らした。選手に6度胴上げされた、就任8年目の小林宏之監督(42)は「実感が湧かない」と笑顔で喜びをかみしめた。
準決勝の帯広北戦は、前半27分に先制されたが、ピッチ内だけでなく、ベンチからも声が絶えず、互いを鼓舞し続けた。「苦しい時間帯も一体感で乗り越えられた。負ける気はしなかった」。土井主将は一丸となっての勝利を強調した。
今年、サードチームを新設。1年生のルーキーリーグを合わせ4大会に出場する体制とした。小林監督は「全員が試合に出られることでそれぞれが目標を持ち、頑張れば上に行けるという環境をつくった」と口にした。学校にグラウンドはあるが、札幌市内の練習場を主に使用。バスで移動する30人のメンバーも入れ替えながら、競争心も植え付けてきた。
今年、プリンスリーグに昇格。土井主将は「高いレベルの相手と、苦しい時間が多い戦いをしてきたのも生きた」。札幌U―18を破るなどした経験を、全国切符につなげた。1つの目標は果たしたが、帯広北戦で決勝点を挙げたFW川合琉央(3年)は「やっとスタートラインに立てた感じ」。目線は既に更なる高みへ向けられた。
(砂田 秀人)