【ラグビー】ブラックアダーもリーチも敬意示す。ブレイブルーパス、マット・トッドの一貫性。(ラグビーリパブリック(ラグビーマガジン))

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出典元:ラグビーリパブリック(ラグビーマガジン)

チームカルチャー。組織の醸す文化、風習を指す。

 この領域が前向きな状態なら、体力強化やチーム戦術の再現性アップにも好影響を及ぼす。つまり強いスポーツのグループを作るには、チームカルチャーは不可欠なのだろう。

 ラグビー日本代表のジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチが2018年にきょうだいチームのサンウルブズを率いた際も、第一にチームカルチャーを作りたいと述べていた。実施したのは、過酷な状況を全員で乗り越える自衛隊キャンプだった。

「チームカルチャーは、作ろうと思って簡単に作れるものではないと言えます。それぞれが大事な部分ーーコーチング、リーダーが導き出すものーーを信じ、他の小さなピースを走行させ、初めてカルチャーを作れる」

 こう語るのはマット・トッド。ラグビーのニュージーランド代表で25キャップ(代表戦出場数)を得てきた34歳だ。

 母国の名門クルセイダーズでは、リッチー・マコウら同国代表のレジェンドに薫陶を受け、身長185センチ、体重104キロと世界的には標準的なサイズながらもFLというぶつかり合いの多い位置でキャリアを確立している。

 何よりいま、極東のクラブのカルチャー作りに寄与している。

 2019年に入った東芝ブレイブルーパス東京が、今季発足のリーグワン1部で中盤の第11節から6連勝。前身のトップリーグ時代から通算して6シーズンぶりの4強入りを果たした。

 トッドをこのクラブへ招き入れたのは、同時期に就任したトッド・ブラックアダー ヘッドコーチだ。クルセイダーズでも指導した教え子には、グラウンド内外で「ロールモデル」となるよう期待したという。

「東芝のDNAのラグビーを体現するためには、タフで一貫性を持った人が必要でした。私は昔、彼をコーチングしたことがあるが、きっとロールモデルとなれると信頼していました。そんな選手が市場にいて、契約できる状況にあった。すぐに行動(オファー)に移しました」

 示されたのは満額回答だ。

 赤地に白の「7」は、守っては連続フェーズのさなかにタックルを連発し、接点の球に絡む。攻めてはチーム戦術に即してタッチライン際でチャンスメイク。相手を倒し切る強靭さは、相手に倒されぬ強靭さにも転換されるのだ。何より普段の練習時、自らを追い込む態度で若手の規範となる。

 同僚で日本代表主将経験のあるリーチ マイケルは、折に触れトッドのすごさを強調する。

 例えば4月10日、岐阜メモリアルセンター長良川競技場でトヨタヴェルブリッツと対戦した時のことだ。

 この日はワールドクラスのFW同士のぶつかり合いが注目され、事実、向こうの大物が要所で好プレーを披露した。南アフリカ代表FLのピーターステフ・デュトイが鋭いタックルを放った後のバッキングアップで光り、日本代表NO8の姫野和樹もジャッカルと突進で魅した。

 それに対してブレイブルーパスのトッドも、前半24分に即興的なキックでトライを演出。最後はブレイブルーパスが53-31と打ち合いを制した。リーチは述べた。

「相手チームにはデュトイ選手、姫野選手もいますが、こっちにはマット・トッドがいる。僕は彼がリーグワンで一番のバックロー(FW第3列)だと思っている。僕はいつも彼のプレーを見て、学んでいます」

 シーズン中盤以降に調子を上げてきたリーチは、その要因のひとつがトッドの存在だったと語る。サム・ワード アシスタントコーチとの個人面談、さらに元オールブラックスの献身に感化されたのだという。

「僕のプレーを振り返ってみると、後半節に向けてよくなってきている気がします。僕のなかでひとつひとつ、課題をクリアしながら、ラグビーを楽しくやっている感じが久しぶりにあります。なぜか。ブレイブルーパスにはたくさんいいバックローがいて、特にマット・トッド選手が常にハードワークしていて、練習の時もエクストラをしている。(自身も)まねをしていて、その成果が出てきているのかなと思います」

 人に影響を与える「ロールモデル」は、今季最大級大一番でもハイライトシーンを作った。

 5月1日、東京は味の素スタジアム。最終的に首位通過する東京サントリーサンゴリアスとの第15節である。

 17点リードで迎えた後半29分。敵陣ゴール前の右端で、飛び出す防御の死角に立つ。パスをもらう。前進。駆け戻るタックラーにつかまれながら、片手で球を浮かせる。

 FLでコンビを組むリーチが勢いよくバトンを受け、トライラインに近づく。その接点をトッドが援護。まもなく左PRの藤野佑磨がフィニッシュし、SOの中尾隼太がコンバージョンを決める。そのまま27-3で白星をつかんだ。

 トッドはかねて、「経験、準備の仕方、知識をチームに共有すること」「フィールド上で落ち着いてプレーすること」を目指すと話していた。このチームにとって久々の大舞台にあっても、平常心で高水準なパフォーマンスを発揮するか。

 21日、東大阪市花園ラグビー場。プレーオフの準決勝でサンゴリアスと再戦する。定位置の7番で出る。

(文:向 風見也)

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