出典元:スポーツ報知
◆米大リーグ レンジャーズ6x―5エンゼルス(18日・アーリントン=グローブライフ・フィールド)
大谷は100マイル以上のボールも多く、前回登板より良かった。レンジャーズには前回(4月14日)にやられていた(4回途中6失点)。さらに初回先頭にいきなり直球を捉えられ、余計に慎重になった部分はあったかもしれない。
ただ、なぜスプリットをほとんど使わないのかが気になった。僕はもっと投げた方がいいと思う。肘にかかる負担が大きい球種ではあるし、フィジカル的な問題や相手の研究など、投げられない理由があるのかもしれない。でも、直球とスライダーのほぼ2球種では打者に絞られてしまう。スプリットが入ると相手も絞りづらくなり、あるだけで全然違う。研究されているのであれば、1球目、2球目に使うのも手ではないか。
今はスライダーの方がしっくり来ているのだろう。最近は肘を下げ気味にして投げているが、肘を下げると手首が寝てしまい、スプリットは抜けやすくなる。とはいえ、大谷のスプリットは打たせにいく球種ではなく、空振りをとれる絶対的なボール。追い込まれたらスプリットがある―と打者に思わせることができれば、ストレートも効く。バリエーションを増やすためにも、今まで多くのピンチを脱してきたスプリットをもっと投げてほしい。(野球評論家・高橋尚成)