出典元:スポーツ報知
◆第83回オークス・G1(5月22日、東京競馬場・芝2400メートル)
オークス(22日、東京)はライラックが不気味だ。相沢厩舎は99年に7番人気のウメノファイバーで樫制覇。相沢郁調教師(62)は自身2度目のG1制覇のチャンスに燃える。
【データで見る】ライラックの血統、戦績
相沢厩舎が、ライラックで1999年のウメノファイバー(オークス)以来、23年ぶりのG1制覇に臨む。一昨年のクラシックを皆勤した半兄ブラックホールに続く夢への挑戦。母ヴィーヴァーブーケも所属した厩舎ゆかりの血統は、日高の地で脈々と受け継がれてきた。コロナ禍前の相沢調教師は月に2度は北海道へ渡り牧場を回るなど馬産地・日高との縁が深い。
「日高にこだわるというか、うちの厩舎で走った馬のその子供が(日高に)いる。そして、その馬がまた走ってくれるといういい循環になっているからね。縁と運だよ」
前走の桜花賞は、痛恨の出遅れで16着に敗れたものの、重賞初制覇のフェアリーSでは、後方から大外を回して先頭に立ち、内から伸びたのちの桜花賞馬スターズオンアースを首差抑えたように、世代一線級の評価は変わらない。この時期の兄も日本ダービーで無敗の3冠馬コントレイルと0秒9差の7着。その兄と比較しても「素質は見劣らない」(同師)とのジャッジだ。
追い切り前日の17日は、美浦・坂路を軽快に駆け上がり、Wコースでキャンター。前走後は在厩で態勢を整え、気配は抜群。鞍上には、天皇賞・春をタイトルホルダーで制するなど勢いのある横山和を迎える。毎週ゲート練習を重ねて6日には鞍上が乗って感触を確かめており、課題克服へ最善の策を練ってきている。トレーナーは「ゲート練習はしてきたし、これで気が入れば。桜花賞馬を負かしているんだからね」。厩舎、そして、日高の思いを背負い、夢をつかみにいく。