3×3を支える人たち vol.4『落合知也 from WORMAiD』/気持ちを届ける、想いを託す[バスケ](月刊バスケットボール)

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出典元:月刊バスケットボール

一昨年12月、当時東京オリンピックの3×3男子日本代表候補だった落合知也(越谷アルファーズ、TOKYO DIME)が、独自のプロジェクトを設立した。その名も『WORMAiD(ワームエイド)』。落合のニックネームである“WORM”と、援助や支援を意味する“aid”をかけ合わせた造語だ。

【PHOTO】落合知也が設立した3×3プロジェクト『WORMAiD』の練習風景

 このプロジェクトは、落合がこれまで3×3で培った経験や考え方を、未来ある子どもたちに伝えていくことを目的に設立されたもの。不定期開催でのクリニックに加えて、昨年4月からはU13(10~13歳)向けに3×3専門のスクールを開校。Bリーグでプレーする落合が毎週のスクールで指導することは難しいが、そこは落合が信頼する高橋直也コーチがメインで指導に当たっている。

 落合が引退後ではなく、あくまで現役選手でのプロジェクト始動にこだわったのは「自分も現役でプレーしながら、子どもたちと一緒に夢を追い掛けたい。世界にチャレンジする背中を見せたい」という思いから。実際、昨年の夏には3×3男子日本代表に選ばれてオリンピアンとなり、夢の大舞台に立った。プロジェクトの進行と並行しながら、諦めずに挑戦し、夢をかなえる姿を示したわけだ。

 そのオリンピックの反響は大きかったようで、「テレビを通してたくさんの人に自分のプレーする姿を見てもらい、オリンピック後に実施したスクール体験会には多くの子どもたちが来てくれました。3×3を多くの人に知ってもらい、自分の挑戦が少しでも子どもたちの活力になればと思っているので、現役でプレーしながらワームエイドを立ち上げて良かったなと感じています」と落合。

 今でこそオリンピック選手という輝かしい経歴を持つ落合だが、自身で「何度も挫折を経験してきて、決して順風満帆ではなかった」と振り返るように、一度は競技の第一線から離れ、ストリートバスケットから再出発した過去がある。そうやって決してエリート街道を歩んできたわけではない彼だからこそ、プロジェクトを通して伝えたいのは「スキルや戦術も大事だけれど、一番はメンタリティー。常にチャレンジを楽しんで、ハングリー精神を持つこと」。諦めずに挑み続ければ、ストリートからでも世界で輝ける――それは不屈の人生を歩んできた落合からの、子どもたちに希望や勇気を与える強烈なエールだ。

 今後に向けて、落合は次のように構想を語る。「僕自身も海外で試合をして、たくさんのことを学び日本ではできない経験をしてきました。だからゆくゆくはアカデミーを作って、海外遠征など子どもたちにタフな環境を経験させたい。あとは国内で、3×3のプレーグラウンドがまだまだ少ないので、大会を増やして子どもたちに試合する機会を増やしてあげたいです」。

 始動から約1年、プロジェクトはまだまだ始まったばかり。活動がどのように広がっていき、関わった子どもたちがどんな道を歩むのか、これからも目が離せない。

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