実力を出しきれなかった本田真凜 「次の試合で後悔のない演技ができれば」GP中国大会で三原、樋口と直接対決へ(AbemaTIMES)

本田真凜にとってシニアのグランプリシリーズデビュー戦となったカナダ大会は、厳しくも学ぶことの多い大会となった。

 コーチの車中で聞いた曲に衝撃を受けた本田自身の強い意志で、急遽楽曲変更したショートプログラム「The Giving」。試合では初めて滑るプログラムで、冒頭高難度の3回転ルッツ-3回転トゥループに挑戦した本田だったが、そのセカンドジャンプで転倒。ダブルアクセルも1回転半になったため点数が入らず、実力とはほど遠い滑りで10位発進となった。美しい旋律は本田の滑りによく合ってはいたものの、本田自身は「全然駄目だった」と振り返っている。

「ジャンプはその時その時の調子で試合でどう出るか分からないこともあると思うんですけど、そのほかの部分で演技自体がすごく焦っていたような気がしたので、本当に今日は駄目な演技だったなと思います」

 本田が自覚している通り、スピンでも点を取りこぼしていたことが出遅れの原因だった。

「今日みたいな演技は、もう今後ないようにしないといけないなと思うので……本当に今年は大切なシーズンで、こういう演技をしてしまって情けないというか、本当に申し訳ないなと思うので、見つめ直していかないといけない」

 沈痛な面持ちだった本田だが、第一滑走となったフリーでは吹っ切れたような笑顔で登場。荒川静香さんに憧れるきっかけとなった大切な曲「トゥーランドット」に乗り、次々とジャンプを成功させていく。美しくスケールの大きな滑りに、カナダの観客も立ち上がって拍手を送った。演技後、本田は「今日は自分が今できることは出せた」と納得の表情を見せている。

「昨日の悪かった経験を、今日どういうふうに切り替えていけばいいのかを学べたので、そこが一番収穫だったかなとは思います」

 氷上に立つだけで人目をひく本田には、天性の華がある。また邪気のない人柄がにじむ透明感のあるスケートも、本田の魅力だ。ただ、無邪気さは勝負の場面では淡泊さにもなり得る。五輪の舞台に立ち、さらにそこで勝つためには、貪欲さも必要かもしれない。

 連戦となる中国大会に向け、本田は「今回はショートで後からやり直したいなと思うところがたくさんあったので、次の試合ではその後悔のないような演技がショートもフリーもできれば」と意気込みを語っている。スター候補である本田が、安定感という課題を克服し、アスリートとして進化できるかどうかが注目される。

 中国大会には、平昌五輪日本代表候補として有力な三原舞依、樋口新葉も出場する。よく伸びる滑りと安定感のあるジャンプを武器に昨季躍進した三原舞依は、今季は表現面も重視してプログラムを磨いてきた。10月上旬のジャパンオープンでは、非公認だが技術点で世界女王エフゲニア・メドベデワ(ロシア)を上回る素晴らしい滑りを見せており、グランプリシリーズ初戦となる中国大会でも好成績が期待される。

 また豪快なジャンプとスピード感あふれる滑りが持ち味の樋口新葉は、今季はショート・フリーとも個性を生かし、新しい魅力を見せるプログラムをそろえてきた。ロシア大会では3位に入っており、中国大会でも表彰台に乗ってファイナル進出に近づきたいところだ。

 五輪代表枠を争う日本女子のハイレベルな戦いが、中国で繰り広げられる。

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