【推しメン15】<14>SO田村優は「一蹴入魂」五郎丸先輩からキッカー継承(スポーツ報知)

「推しメン」14人目、SO田村優(30)=キヤノン=は、日本代表に欠かせない存在となっている。司令塔としてはもちろん、前回W杯で一躍フィーバーを起こした五郎丸歩(33)=ヤマハ発動機=からプレースキッカーを継承。未経験だった高校時代に磨いた正確なキックでチームを8強へ導く。

 不動のSO田村は2つの役割を担う。1つは試合をコントロールする司令塔。もう1つがキッカーだ。前回15年大会で五郎丸が務め、蹴る前のルーチンが話題になり最も注目を集めた。当時は控え中心の立場で「大変な仕事ではある。見ていても分かる」と感じていた。蹴り方など様々なことを教えてもらった先輩から、プレッシャーがかかる立場を引き継ぎ「レベルアップのために時間を費やす」毎日を過ごす。

 正確なキックは中学までやっていたサッカーの影響かと思いきや「パスもキックもランもタックルも全部、ベースは高校で整えてもらった」と振り返る。ルールも知らない状態でトヨタ自動車で監督も務めた父・誠さんのもとを離れ、ラグビーを始めた国学院栃木高で地道な基礎練習を繰り返し身につけた。「別に体が大きくもなく、恵まれていたわけではない。自分で納得するまで練習していた。それは今も変わらない」。数本でサッと終わらせる日もあれば、黙々と繰り返す日もある。フォームは高校時代とほぼ変わらない。

 立場は変わった。五郎丸ら「いろんな先輩にお世話になった」という前回の経験を、今は後輩SOの松田力也、山沢拓也(ともにパナソニック)らに引き継いでいる。練習では頻繁に声をかけビジョンを共有する。「一緒に映像見て、こうだよね、とか話してるだけ」と謙遜するが信頼関係は揺るぎない。

 首脳陣からの期待も大きく、16年からの代表16戦で13試合に先発し出場時間は最も長い。大きな舞台になればなるほど「勝手にスイッチが入る」度胸の良さ、独特の感性、経験に基づく判断力。全てを備えた司令塔は「自分の中にゴールはない」向上の日々を重ねて、W杯本番を迎える。(大和田 佳世)

 ◆田村 優(たむら・ゆう)1989年1月9日、愛知・岡崎市出身。30歳。幼稚園から中学まではサッカーをしていた。国学院栃木高からラグビーを始め、明大を経て11年にNEC入団、17年からキヤノン所属。12年4月28日のカザフスタン戦で代表デビューし、通算54キャップ。弟の熈(ひかる、25)はサントリー所属のSO。181センチ、91キロ。

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