【日本ハム】清宮、大先輩・王会長の前でレーザー初捕殺(スポーツ報知)

◆ソフトバンク4―5日本ハム=延長11回=(11日・福岡ヤフオクドーム)

 「世界の王」が見つめる前で、日本ハム・清宮が新たな一歩を踏み出した。「6番・左翼」で9試合連続先発出場し、バットでは4打数無安打だったものの、守備では5回1死一、三塁から柳田の定位置前の飛球をつかみ本塁へワンバウンド返球。三塁走者・今宮を刺して併殺を完成させた。試合前に早実の大先輩、ソフトバンク・王球団会長から激励された金の卵が、レーザービームで初補殺を記録した。

 清宮は奥歯をかんで、折れんばかりの勢いで腕を振った。同点の5回。1死一、三塁で柳田の浅い飛球をつかむと、素早い動作で本塁に返球した。決死のレーザービームはワンバウンドで捕手のミットへ吸い込まれ、三塁走者・今宮を憤死させた。「さすがに走らないと思いましたけど、準備はしていたので。ラッキーでした」。勝ち越しを阻止し、照れくさそうに笑みを浮かべた。

 尊敬する大先輩の前で何か残したかった。試合開始20分前。早実OBの王会長が日本ハム選手サロンを訪問してくれた。約3分間と短い時間ながら、59学年上の大先輩と2ショットを撮り握手をかわした。ドラフト制後(66年以降入団)の新人では最長としていたデビュー戦からの全戦安打が10日に「7」でストップ。「記録が途絶えたことで、気楽にやれるから。全てをプラスに捉えて」と肩を叩きながら助言をくれた。

 早実高1年冬の初対面から幾度か顔を合わせてきたが、プロ入り後、公の場では初めてのあいさつ。「プロの世界で一流まで上り詰めて、極められた偉大な先輩。プロに入ってから、その素晴らしさをさらに再認識しました」。同じ“プロ”の土俵に立ったからこそ、言葉の重みを強く感じた。

 清宮が防いだ1点が効き、チームは延長11回の熱戦を制した。だが打撃では力みが出たのか、4打数無安打。東浜に2打席連続の空振り三振を奪われるなど、見せ場なく8回裏の守備からベンチに退いた。プロ初本塁打を放った9日のオリックス戦(京セラ)の第1打席以来、12打席連続無安打となったが心配はいらない。

 王会長は試合後「そんな甘いもんじゃない。これからいろいろ経験すればいい」とメッセージを送った。伝え聞いた清宮は「結果が出なくても目をつむって使っていただいている。自分らしさだけは忘れずにやっていきたい」とかみしめた。怪物の心に王会長の言葉は深く刻まれたはずだ。(秦 雄太郎)

 ◆清宮の王会長に関するコメント

 ▽17年9月22日 プロ志望表明会見で、理想の選手像として王会長を挙げ「お会いしたり、昔のプレーを見たりして、憧れを持ってきた。いずれは868本を目指せるような選手になりたい。やるからには王さんのような人間、野球人になりたい」

 ▽11月26日 新入団発表会見で、シーズンの本塁打目標について「60本」と答えた後、「まずは王さんの記録をしっかり目標としてやっていければ。(いつ達成できるかは)分からないです。できるだけ早いほうがいいとは思います」

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