サッカー&フットサル「W優勝」へ! 湘南ベルマーレ“奇跡の物語”は完結するか?(AbemaTIMES)

J1リーグで川崎フロンターレが初優勝、J2リーグは湘南ベルマーレが優勝して1年でのJ1復帰、天皇杯でセレッソ大阪が今シーズン2冠を達成、高校サッカー選手権で前橋育英高校が初優勝などなど……といった具合に、この年末年始で今シーズンの国内のフットボールシーンはクライマックスを迎えていた。

 しかし、国内のフットボールシーンは今、もうひとつの佳境を迎えようとしている。

 日本最高峰のフットサルリーグ「Fリーグ」のレギュラーシーズンが終わり、今週末からリーグ優勝を決めるためのプレーオフが始まるのだ。実はこの舞台で、史上初の出来事が起こる……かもしれない。

 サッカーとフットサル、湘南ベルマーレのW優勝――。

 Fリーグには、サッカーのベルマーレの“兄弟分”クラブが存在する。総合型スポーツクラブとしての湘南ベルマーレにおける「フットサル部門」がそれであり、長年、日本のフットサルシーンを盛り上げてきた古豪クラブとベルマーレが協働する形でフットサルの「湘南ベルマーレ」が2007年に誕生した。

 それから10年、彼らはFリーグで戦ってきたが、シーズン終盤の優勝争いに加わったことは一度もない。「湘南は弱い」。それが自他ともに認めるクラブの立ち位置だった。2016年シーズンまでは。

 2017年6月に開幕した今シーズンのFリーグで、彼らは快進撃を続けた。奥村敬人監督は開幕当初から「今までの弱い湘南から、強い湘南を見せる。今年は必ずプレーオフに行く。必ずです」と、強い決意を何度も何度も口にしてきた。そして湘南は、有言実行してみせたのだ。湘南は間違いなく、強くなった。

 Fリーグのプレーオフは、上位5チームが出場して、リーグ2位対リーグ5位、リーグ3位対リーグ4位のプレーオフ1回戦、その勝者同士によるプレーオフ準決勝を経て、リーグ1位対プレーオフ準決勝勝者によるプレーオフ決勝(2試合)が行われる。昨シーズンまで、12チーム中の下位が“定位置”だった湘南はなんと、リーグ戦3位でこのプレーオフを戦うことになった。でも、どうして彼らは強くなれたのだろうか。

 ひと言で表すなら「湘南のストーリーが、ドラマになった」ということ。濃密かつ数奇なストーリーを持つ選手たちが見事に噛み合って、よくできたサスペンスドラマのように、毎回毎回山場を作ってきた。

 例えば「41歳で現役復帰した前年度監督」。横澤直樹は、監督としてピッチの外からでは伝え切れないメソッドやノウハウをより正確に選手に伝えるために、今シーズン初めてFリーグのピッチに立った。しかも、名ばかりの選手ではなく、トップレベルの選手と対等に戦い、かつ随所にベテランの巧みなプレーを見せた。そんな“元監督”の戦う姿や言葉は、どんな監督の言葉よりも説得力を持つものに違いない。

 しかし、湘南のストーリーはこれにとどまらない。「人生のどん底から這い上がった元日本代表」、「元競輪選手の父親を持つフットサル1年生」、「闘病を続けながらピッチに立つ不屈の男」、「Fリーグ最小152cmのドリブラー」、「総合格闘家を叔父に持つ肉体派」、「ベルマーレサポからFリーガーに上り詰めた男」、「相手ゴールを脅かす異色のGK」。これでもほんの一部だ。湘南の選手にはもはや、物語しかない。

 だからこそ、もし湘南がプレーオフを勝ち抜いて優勝したら、それは「奇跡の湘南」として永遠に語り継がれるだろう。今シーズン、フットサル界を湧かせまくった彼らには、そんな夢のような、ドラマチックな結末を期待してしまう。「湘南ベルマーレW優勝」は実現するのか。運命の瞬間まで、あと4試合――。

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