兄ミルコが弟に宣戦布告「けんかだよ」/有馬記念(日刊スポーツ)

競馬界の“世界最強ブラザーズ”だ。イタリア人騎手のデムーロ兄弟が19日、グランプリ有馬記念(G1、芝2500メートル、24日=中山)を前にスペシャル対談を行った。JRA新記録の年間G1・7勝目に挑む兄ミルコ(38)は、スワーヴリチャード(牡3、庄野)で7年ぶりの制覇を目指す。今年はフランスでダービーを制するなど大活躍の弟クリスチャン(25)はサウンズオブアース(牡6、藤岡)に騎乗する。狙うは兄弟ワンツー!?

【写真】M・デムーロが乗り追い切るスワーヴリチャード

 -今年は2人とも大活躍だった。ミルコは歴代最多タイの中央G1年間6勝

 M(ミルコ) 信じられない。でも、もっと勝てた。ダービーもオークスもそう。もし1日5勝しても「あの2着が…」って考える。それが僕の性格。引退するまで満足しないと思う。

 -クリスチャンはブラムトでフランスの牡馬クラシック2冠を連勝

 C(クリスチャン) ここまで、いい1年だよ。日本でも重賞を勝てたし。来年はフランスでトップ3に入りたいね。

 -互いのすごさは

 M クリスチャンはオールマイティーで弱点があまりない。スタートもレース運びもうまい。競馬だけでなく、人間関係とか文化とか、適応能力が高いね。

 C お兄ちゃんはファンタジスタ。奇跡を起こせる。「ミルコでないと勝てなかった」っていうレースが多い。想像を超えてるね。

 -2人は常に仲がいい

 M 日本にいる時はいつも一緒だね。でも、3時間ぐらいたつと口げんかが始まる(笑い)。クリスチャンは強いよ。

 C いやいや、口ではたまにしか勝てないよ。

 -ミルコはクリスチャンを厳しく育てたとか

 M 小さいころから「怖い」って言っても馬に乗せてたからね。イタリアでは兄弟で成功することが少なくて「ミルコの弟も駄目だ」って言われないように厳しくしたんだ。

 -13年の桜花賞では兄弟でワンツーを決めた

 M 絶対に勝つ自信があったし、直線は「バイバイ!」ってかわしたんだけど、差し返されてね…。

 -ゴール直後のミルコは怒ったような表情だった

 M 怒ってない! 笑ってたよ。

 C いやいや、笑ってなかったと思うな…。僕はいつも「お兄ちゃんに勝ちたい」って思ってるから、勝てたらすごくうれしいね。

 -今月のチャレンジCでは逆のワンツーだった

 M 「負けたら死ぬ」と思って追った(笑い)。超うれしかった。今年一番うれしかったかも(笑い)。

 -有馬記念でミルコには新記録がかかる

 M 新記録は大好き。勝ちたい。スワーヴリチャードは(1週前追い切りに乗り)とてもいい具合。スタートがうまいし、折り合いもつく。枠順次第だけど、できれば前走のような競馬がしたい。キタサンブラックもシュヴァルグランも強いけど、楽しみ。

 -クリスチャンはサウンズオブアースで未勝利戦を勝っていて1戦1勝だ

 C 好位から脚をためて競馬をするイメージ。1週前追い切りはビッシリ追って調子が良さそうだった。有馬記念は誰もが勝ちたいレース。スローペースになることが多くて、枠順が大事になる。できれば1~5番の内枠か、僕のラッキーナンバーの7番が欲しい。ワンツーは簡単なことではないけど、頑張りたいね。

 M レースは全部勝ちたいけど特にクリスチャンには負けたくない。けんかだよ(笑い)。頑張ります。【取材・構成=太田尚樹】

<デムーロ兄弟重賞ワンツー>

 (1)13年桜花賞 クリスチャンのアユサンが中団から残り200メートルで先頭に。大外から強襲したミルコのレッドオーヴァルに1度はかわされたが、内から差し返し首差勝利。日本G1初Vを果たした。

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